菩薩

郊外の鳥たちの菩薩のレビュー・感想・評価

郊外の鳥たち(2018年製作の映画)
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ホン・サンスなカメラにロメールの間、ホウ・シャオシェンの憧憬にアピチャポンの雰囲気と音響、なんてとりあえず感じたものを羅列しておくが、残念ながら計20分くらい寝てしまった、この世代は私の寝かしつけが上手すぎる。過去と現在とで進んでいく話は必ずしも同一自分のそれとも限らず、この映画自体が奇妙なワールホールの様に機能しそれぞれのズレを顕在化させていく。JAGATARAの「裸の王様」の「傾きかけた街は今にもこぼれそう 行方知れぬ心 帰る場所もない」なんてフレーズはまさにこの作品を物語っている様にも思えたが、未来は必ずしも夢見たものにはならず、過去は必ずしもそのままの姿で振り返れるものでもない。確実に要再見だが、豊かな土壌を再認識するには充分な作品。
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