自分のせいで弟を死に至らしめたという罪悪感を抱くナツメ。自らもその事故で視力を失い、警察官としての第一歩を踏むことなく、罪の意識に苛まれて日々を暮らす。
ところが、とある事件の目撃者になってしまったことから、彼女の運命が一気に加速する。
わたしはまだ諦めない。世の中も自分も_。
これは猟奇殺人者がナツメを殺そうとしたときに、彼女が口にした言葉。この事件を追ううちに彼女自身も変わってゆく。
そしてそれは、定年を間近に控えた木村刑事や、もう一人の目撃者で将来の目標もなく無為に過ごす高校生ハルマの意識をも変えてゆく。
グロい映像や、犯人の容赦ない冷血ぶりが怖かった。けどナツメの合気炸裂や、最後の犯人との対峙はまるでガンマンの決闘みたいでちょっと笑っちゃっいました。
主演の吉岡里帆さん。焦点が定まらない、視覚障害者らしい演技だけでなく、全編にわたって好演している。彼女はこういうちょっと暗めな役柄があっているのかな。
とりあえず、かわいくて美しい吉岡里帆を堪能できる良作です。