韓国サスペンスをローカライズ
韓国産のサスペンス映画は、ハリウッド映画に引けをとらない異様な熱量を持つジャンルだと思う。
あの尋常でない緊迫した空気感はどこから醸成されているのか知りたいところだが、舞台を日本に置き換えた本作もそうした空気感を漂わせる。
事故により視力を失った主人公を吉岡里帆が演じていて、いまいち代表作と呼べる作品がない彼女のベストアクトとなっていることは間違いない。とてもカッコいい。
『羊たちの沈黙』と『セブン』の上っ面をミックスしたような展開は、目の肥えた映画ファンを大満足させるとまではいかないが、それでも最後まで緊迫感ある物語で楽しませてくれる。
うーん、しかし真犯人はかなり序盤で、サスペンス映画が好きな人には一発でわかってしまう危険性があるなあと思ったり。色々と惜しい。