こぅ

ファブリックのこぅのレビュー・感想・評価

ファブリック(2018年製作の映画)
3.9
'20〜'21冬のホラー/ミステリー祭⑩+⑨ラスト

【ミッドサマー】に乗っかったのかA24が米配給したピーター
・ストリックランド監督による、イギリス産、レトロ!
シュール!アート!な【呪い系ホラー】。

OPからチープなテーマ曲、差し込むフォトショットが
レトロ感を演出している。

【KHAOS】という言葉が飛び交っているが、プロットは
至ってシンプル(細部は謎)。

そう思わせる要素は、謎のデパートでの【店員とその出来事】
パートだろう。

夜中にドレスを遠隔操作(運動)⁉︎させたり、変態極めつけ
は、マネキン拭き拭き儀式で爺が◯慰⁉︎(マネキンにも◯毛、
◯血あるんだ)。

どこかコメディチックで、グロよりエロを強調した演出
(脚本)も特徴的。

時代背景は、80前〜90年前半とされている(実際、演出は
もっと古めかしい)。
デパートでお金を送る【気送管】とか好きだな。

テンポは、凄く丁寧で稀なほどスローテンポ。

劇伴が良くて、不穏さを演出するのに大きく貢献しているのは
間違いない。

レトロな作風でも演出面では、モダンさを垣間見せる
(試着室シークエンスの左右時間差演出)。

途中差し込まれるスライドショー。

暗部のライティングも絶妙。

ヒラヒラ舞う赤いドレスが不気味でも美しい。

見ると◯脳される⁉︎デパートのCMは、ヘロヘロビデオテープ
画質。

一話と二話、或いは前編と後編という構成の為か、少し
冗長に感じた(展開が被ってたし、一話で纏めたら90分)。

ドレスがまた公の場(店頭)に出たいきさつが描かれない
のは雑。

終盤は、強引にも元のデパートに繋げて収束に向かう〜
クライマックスは、笑い処の大混乱〜


不死身のドレス、デパートと店員、最初の被害者の【ルーツ】
を謎のまま終わらせているのは頂けないが、いかにも
【続編】ありき⁉︎(いや、無いか)な締め方だ。


解らないと解り難いとは違う。
観る者を選ぶ系はどうしたって一般評価も低い、、

観終わってから脳裏に数々のショットが焼き付くジワる系
ホラー。
こぅ

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