矢吹健を称える会

初恋の矢吹健を称える会のレビュー・感想・評価

初恋(2020年製作の映画)
3.1
 撮影というか照明というか、画面がぼやぼやしてて全然良くないと思うのだが、まあそれも含めて三池監督の平常運転という感じ。なんならVシネ時代っぽい。
 染谷将太が笑いの要素をひとりで担っており頼もしさを感じる。ラストでホームセンターに乗り込んでおいて『イコライザー』にならないのは謙虚なんだか考えがそもそもないのかよくわからないが、チャイニーズ・マフィアとの戦闘をクソ真面目に演出してしまう(カメラが近すぎる……)あたりは、根本的に間違っていると思う。唐突なアニメも、要はタランティーノでしょ、しかも本気でオマージュしてるんじゃないでしょ、と言いたくなるけれど、そのあとに出てくるパトカーが多すぎて笑った。最高。
 個人的には妄想の父親が沖縄民謡にあわせて踊るシーンがナイスでありました。会場は誰も笑っていなかったが、トラウマを窪田正孝のサポートで乗り越えるという意味でも、いいシーンだったと思う。