Noir

新宿泥棒日記のNoirのレビュー・感想・評価

新宿泥棒日記(1969年製作の映画)
4.0
日本人でこんな映画を撮る人がいたとは、ちょっと驚き。難解すぎる。ゴダールっぽすぎ。

偶然知っていたんだけど、劇中でも出てきた泥棒日記はフランスの作家ジャン・ジュネの自叙伝。一部は事実、一部は虚構、テーマは裏返された観念体系、到達不可能な無価値性の追求をしたんだとか。これが単位を諦めるくらい難解な小説でした。ジャン・ジュネは作家だけど、若い頃から泥棒で男娼で裏切り者で悪徳そのもののような人間で放浪を続ける。天才。

この映画では新宿のアングラ街で若者の性をテーマに据え無価値性を追求したのだろうか。大量の本、引用だとかよくわからない絵の挿入もあり、よくわからない歌を歌う人、そしてなんか謝って倒立する人とか。あとは白黒メインだが時折入るカラー(赤が入る部分に多かった)。とにかくわからなかった。美しくて記号的な絵もあったけどね。裏返して捉えないといけないのかなあ。

入りのブレブレ撮影はおそらくリエの視点ですね。
本人が本人役として出演するという部分は自分自身の演技というリアルに近い表現がなされる点で面白いリアリズムだと思う。