ミサホ

幼い依頼人のミサホのレビュー・感想・評価

幼い依頼人(2019年製作の映画)
3.8
この土日は家でゆっくりと過ごした。
Netflixで、まだ観ていない本作を観ることに。児童虐待の話だと知っていたし、『映画になった恐怖の実話』で読んで、身震いしたこともあって、なかなか手を出せずにいた本作。

うーむ…。
これはしんどいな

まだ幼い姉弟のダビンとミンジュンは、新しいママが来てくれたことを純粋に喜んでいた。しかし、彼らのママとなったのは人間の顔をした怪物だったのだ。

そんな怪物から最終的に救うのが、持ってる資格は多いが、うだつの上がらない仕事が出来るのか出来ないのかよく分からないジョンヨプ(イ・ドンフィ)だ。

ジョンヨプには、クセ強めの、濃〜いキャラの姉がいて、そのやりとりがなかなか面白い。ダビンの友達のジャンホといい、重い題材の中で一種の清涼剤のようだった。その辺りのバランスもさすが韓国映画だ。

福祉局みたいなところで働くことになったジョンヨプは、ひょんなことからその姉弟に出会う。

ジョンヨプを頻繁に訪ねて来るようになったふたりに半ばうんざりしている。しかしそれはふたりの切実なSOSだったのだ。

DVを受けていると大人でもその事実を隠す傾向にあるようだが、本作では子供の決死の訴えも虚しく、大人達は事勿れ主義を貫く。

学校の先生ですら!

韓国の児童虐待の件数は増加の一途を辿っている。日本もだろうか。虐待の定義は広いが、日本と比べると身体的虐待の割合は韓国の方が多いようだ。

姉弟の弟を演じた子、小さい頃の前田旺志郎くんみたいで可愛かった。演技とはいえ、しんどい撮影だったろうなぁ。継母を演じた女優さんもよく頑張ったよね。
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