風来坊

バンデラス ウクライナの英雄の風来坊のレビュー・感想・評価

3.5
これはミリタリー要素とミステリー要素を併せ持つ変わった切り口の映画でした。

クリミア危機に端を発したウクライナ東部紛争がテーマになっていて、完全にウクライナ側から見た視点なのでプロパガンダ要素は強いのかも知れない。多分ロシアや親ロシア派の人が観たらそうじゃないって事になるのだろう…。自分はこの件はロシアに非があるとは思っていますけど。

内通者が誰か混乱を引き起こしているのは誰かがという単純な展開なのですが、紛争情勢が物語を複雑に濃くしている印象で興味深い。
バンデラスと聞くとあの人を連想してしまうが、まんまそっから来てて笑いました。

登場人物が多い割りにはキャラ付けがイマイチで誰が誰だかという状態になるのと、お話の構成が雑で行ったり来たりでわざと回り道しているような印象を受けます。リョーハがバカなんだよなぁ…もっと早く言っていればここまでこじれる事も無かった。

アクションシーンは銃撃戦中心で派手さは無いもののリアルな感じで迫力があります。スピード感もなかなか。
一方的な主張なので好き嫌いが分かれると思いますが、なかなか変わった切り口の戦争映画で良い作品でした。
風来坊

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