nokonokooo

はちどりのnokonokoooのネタバレレビュー・内容・結末

はちどり(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

14歳のウニの心情を
観客に体験させるような
カット割。
終始胸がざわつく。
抑圧され軽んじられ続ける
女という存在。
そんな心許なさ、居心地の悪さの中で
社会に反発し、居場所を探している
ようにも見えた。

「辛い時は指を見て。
何もできないようでも指は動かせる」
の台詞に泣いた。
ヨンジ先生は
「殴られないで。立ち向かうの」
など、ささやかだとしても
抗う生命力を、ウニに灯していく。

冒頭から諦めたような
覇気のない目をしていたはずのウニの
「いつか私の人生も輝くでしょうか」。

ヨンジ先生の亡き後の食卓の空気が
今までの食卓カットと
ガラッと空気が変わっていて
ウニの目に明るさが宿ったように
感じた。

14歳、無力に理不尽に晒される中で
懸命に世界を咀嚼する姿に
胸打たれた

橋の上の2Sの後ろ姿。
木漏れ日の中歩くカップル。
カラオケの2S。
ノスタルジックで美しい。
終始ウニの視線が大事に撮られている。
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