パエリア太郎

はちどりのパエリア太郎のレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
4.8
この映画キてる、、、!!!
評判も良いので今更なのですが、あまりにガツーンときた映画で、全子供や教育関係者に見て欲しいメッセージが詰まってました。ごめんなさい教育を知らないのに調子に乗りました。

国、時代背景はさておき、この映画で不良といわれることは僕みたいな超パンピー凡人でも全部やってました!!!
冒頭の主人公ウニの住んでる家と同じ扉がずらーっと並んでる団地の光景を見せるように
どこにだっている差し引きなしの等身大の中学生のメンタリティを描いてるように思いました。

ウニちゃん幸せになってくれ!と思わなかった人がいないように、、
誰だってウニちゃんに自分を重ねられるからこそ、誰の人生だって覗いてみれば、幸せになってもらいたいと思える予感のある全方位に優しくなれる映画でもありました。

僕は最近みた映画で下記のふたつは青春真っ只中の子供には見て欲しいと思うほど、学びの映画でしたが

・志乃ちゃんは自分の名前を言えない
・37セカンズ

しかしこの2つは主人公自身が答えを持ってた強い女の子たちの話だったので
はちどり はちゃんと大人によって救われる、導かれる話だった点で
`子供に見てほしい度`が爆上がりした理由です。

口には出さないですが、自分ではコントロールできない窮屈さ、理不尽さを大人が認めてあげることが救いになったのが素晴らしかったです。

自殺しても良いと思うほど将来に希望が見えなかったウニちゃんを襲うクライマックス最低最悪に理不尽な出来事、、、
しかし最低最悪な体験をした彼女のラストカットが今までと違うキラキラした世界だったのは
「理不尽なことが多い、世の中でも生きてるといいモノよ。」という、宮崎駿風にいうと
【生きねば!!】というメッセージが託されたからですよねー!!

一場面、一場面、素晴らしいので書いてたらキリがないので印象に残ってるのは、誰もウニちゃんを知らない入院中の大部屋、周りのお年寄りに普段されない【カワイイ カワイイ】をされて照れてるシーンも微笑ましいし

心の距離があったお父さんが自分のために泣いてることに驚き、嬉しく感じる表情の秀逸さ

ちょっと反省したらケロッとすぐに彼氏といちゃいくのも笑っちゃう。

手術の傷跡ばかり気にする男どもに感じるバカヤロー感も凄いし

誰かの人生を疑似体験するというタイプのエンタメ濃度が濃すぎました!!!
パエリア太郎

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