メル

ブルーノート・レコード ジャズを超えてのメルのレビュー・感想・評価

4.0
ジャズのレーベルとして有名なブルーノートレコードの80年の歴史とライブ映像。
85分という短い時間では語り尽くせない程の情報量で、かなりの駆け足。

それでもバックに流れる心地良い音楽と、センスの良いスナップショットと、ブルーノートご自慢のアルバムジャケットが次々と写されて耳福、眼福。

演奏しか聴いたことの無かったミュージシャン達の声が聞けたのは嬉しい。
コルトレーンが全アルバムの中で「ブルートレインが好き。あれは良い録音だった」とか、若いアート・ブレイキーが「モーニン」の演奏前に「ブルーノートで録音したから、レコード買ってね」なんて話してる場面なんて最高です。

個人的にはお元気そうなハービー・ハンコックの語りが良かった。
「レコード自体は不完全なもの。それを聴いた人が影響されるか…という人間の営為が含まれて初めて音楽というものの形になる」みたいな表現だったけど、凄く納得。

誰かが言ってた「セロニアス・モンクこそ最初のヒップ・ホップ・ピアニスト」というのも印象的。

演奏者たちが譜面をどの様に演奏しようが、Notes(音符、譜面)を超えたところにジャズセッションの素晴らしさがあるという含みの副題 " Beyond the Notes "

余談ですがこれと同じ2018年に「ヴィム・ヴェンダースプロデュース/ブルーノート・ストーリー」というのもあって、解説を読む限りでは内容は良く似ていそう。
同じ時期に同じテーマの作品って時々目にするけど、余りに被りすぎ?笑
因みにそちらは118分とこちらよりゆったり、機会があったらそちらも是非観たいと思う。
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