JAZZファンとしてマスト鑑賞。
ブルーノートレーベルの成り立ちからこれからの方向性までを描くことで、本質的にJAZZというものは何かを描き出す。
表題のBEYOND THE NOTESが表しているように、JAZZとは既に決まっているメロディラインから敢えて逸脱する事で、更に芸術性を向上させる手法である。
作中では、50年代の革新的なハードバップJAZZと現代のHIPHOPに共通性を見出す。
大きく言うとJAZZとは、既存概念を如何に超えて発想し、勇気を持ってそれを世の中に提示出来るか、という行為である。それを出来るのは時代の流れを肌で敏感に感じ取れる現場のミュージシャンだけであり、机上で作れる物では決してない。
ブルーノート創立者であるアルフレッド・ライオンが行ったことは、ただ一つ。現場のミュージシャンを信頼し全て任せたこと。だからこそ、あれだけの創造的かつ革新的な芸術を生み出せたのだろう。
これは音楽に限ることでは決して無く、非常に示唆に富んだ内容だった。