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ブルーノート・レコード ジャズを超えてのOBのレビュー・感想・評価

3.8
JAZZファンとしてマスト鑑賞。

ブルーノートレーベルの成り立ちからこれからの方向性までを描くことで、本質的にJAZZというものは何かを描き出す。

表題のBEYOND THE NOTESが表しているように、JAZZとは既に決まっているメロディラインから敢えて逸脱する事で、更に芸術性を向上させる手法である。
作中では、50年代の革新的なハードバップJAZZと現代のHIPHOPに共通性を見出す。

大きく言うとJAZZとは、既存概念を如何に超えて発想し、勇気を持ってそれを世の中に提示出来るか、という行為である。それを出来るのは時代の流れを肌で敏感に感じ取れる現場のミュージシャンだけであり、机上で作れる物では決してない。

ブルーノート創立者であるアルフレッド・ライオンが行ったことは、ただ一つ。現場のミュージシャンを信頼し全て任せたこと。だからこそ、あれだけの創造的かつ革新的な芸術を生み出せたのだろう。

これは音楽に限ることでは決して無く、非常に示唆に富んだ内容だった。
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