YasujiOshiba

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -のYasujiOshibaのレビュー・感想・評価

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ネトフリ。映画を見終わってから、今日7月18日が京アニ放火事件から2年の日だということを知る。この「外伝」は、事件の起こる前日に完成していたらしい。

古い記事を検索すると、「通常、制作スタッフとしてエンドロールなどに名前を出すのは1年以上の経験を有する者としている」ものの「監督の希望により、制作参加の全スタッフの名前を出す」という決断があったと記されている。だからエンドロールの名前には、事件の犠牲者の名前も含まれているわけだ。(https://web.archive.org/web/20191105051343/https://www.jiji.com/jc/article?k=2019090401099)。

まさに「届けなくてもよい手紙なんてないんだよ」という言葉どおり、この映画そのものが「永遠」の手紙。そして手紙が運ぶのは「幸せ」というのだが、その重み(grief)が一転してグリーフ(grief)となることもある。けれど、たとえそうであっても、そしてだからこそ、その重さに押しつぶされないように、忘れながらも思い出し、思い出しては苦痛のなかに幸せを見つけてゆくこと。まさにグリーフワークというわけだ。
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