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愛欲のセラピーのesのレビュー・感想・評価

愛欲のセラピー(2019年製作の映画)
3.6
明快さを求める人や、感情移入型の映画鑑賞をする人にはお勧めしない作品かもしれない。
小説のように文字や言葉から想像する際の想像の余地を映像作品で残す為には、耳からの情報のみで想像した誰かの主観を通した映像である事を作中で強調する。というのは上手い方法だと思う。個人的には好き。

撮影現場にセラピストが来た所からサンドラ・フラーの表情も相俟って一気にシュールコメディ色が高まって面白かった。「コメディ作品じゃないのよ!」の叫びで追い討ち。コメディ作品と銘打った作品では絶対に出せない面白さ。

フランス映画に於けるセラピストの扱いが気になる。この手のタイプの人が多い気がする。まぁ、警官と犯罪者が表裏一体なのと同様にセラピストと患者も同じ穴の狢なのかもしれない。
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