ここ最近観た映画の中では、構成と言いましょうか、絵作りと言いましょうか、まぁ、そういった芸術的センスみたいなものは、一番ではないかと思います。
初見では、途中で寝落ちしてしまったので、次の日に再チャレンジして、それが功を奏したんだと思うのですが…。図らずも0.5回観た感じだったので、作り手の意図がよく理解できた気がしました。
女性画家の心理的不安を表している冒頭の波の揺れから、「あ、この映画は完璧な構成で描かれるんだ」感が伝わって…。
隠くれて観察するからこそ、よりしっかり見るし、視線を感じるからこそ、見かえし、お互い恋に落ちてゆく。
女性が生きていくには厳しすぎるこの時代、限りがあるからこその一瞬の時間。
ミッドサマー観たことある人なら全員不吉な予感を感じたであろうお祭り?での急な合唱シーンなど、良いところを上げたら、各シーン全部書くことになるので、もうやめておきます。
最後のシーンの解釈は、観る人に委ねられてて最高ですよねぇ。私はこういった心で考え込む必要がある終わり方がとても好きです。
今の私は、見られていることに気付きながらも敢えて見かえさず、過去の恋を大切にして決別しているんだと考えました。そして、あの人と見つめ合いたい時だけ、28ページを開くって感じですかね。