癌を煩い余命わずかの世界的名女優と、その奇妙な家族との人間模様を描いた群像劇的な作品。主演はイザベル・ユペールさん、監督の『人生は小説よりも奇なり』のアイラ・サックス監督。
フランソワ・クレモント(通称フランキー)(イザベル・ユペールさん)は、ヨーロッパ映画界を代名女優名女優。癌を患い死期を悟ったフランキーは、「夏の終わりのバケーション」と称して、ポルトガルのシントラという町に自分の家族と友人を呼び寄せたのだが･･･。
まず、最初観ていてフランキーの家族が誰が誰なのかわからなかったです。なので、登場人物を整理しますと、フランキーは結婚を2度しており、元夫と現夫がいます。最初の夫がミシェルで、彼との間にポールという息子がいます。そして現在の夫がジミー(ブレンダン・グリーソンさん)で、彼には前妻との娘シルヴィアがおり、フランキーにとって継子となります。そのシルヴィアには、夫イアンと娘のマヤという家族がいます。
その他に、フランキーの友人でヘアメイクアーティストのアイリーン・ビアンキ(マリサ・トメイさん)と、アイリーンの恋人で映画監督を目指しているゲイリー(グレッグ・キニアさん)が主な登場人物です。
フランキーは、息子ポールの結婚相手にアイリーンをと思い、ポルトガルに呼んだものの、彼女が恋人を連れて来たので、思惑が崩れ去ってしまったのが可哀想でしたね。
また、その息子ポールは、15歳の時に恋仲になりそうになったシルヴィアが、今では義理の姉という、あまりにも際どい設定で、その事が原因で一度は母との関係がギクシャクしたって、そりゃぁそうでしょうねって思いました。
最後に、フランキーがこの家族たちと山の頂上へ向かうんですけど、そこで何がある訳でもなく、夕方になってトボトボと皆山を降りていくシーンがなんとも印象的でした。
