『レ・ミゼラブル 』
ラジ・リ監督登壇プレミア試写にて鑑賞。
ヴィクトル・ユゴーの小説「レ・ミゼラブル 」の舞台でもあり、パリ郊外の移民や低所得者が多く住む犯罪多発地区の一画でもあるモンフェルメイユ。
ラジ・リ監督が生まれ育ち今も暮らす街を舞台に、少年が引き起こしたある出来事をきっかけに大きな騒動に発展していく様子が、この地に赴任してきた刑事の目線で綴られる。
華やかなパリの程近くにあるフランスの闇。
警察の横暴と保身、利己的な行政。
上から押さえつけてくる権力者(大人)たちの犠牲になるのは、いつの世も子供たち。
不条理な現実に行き場をなくした感情のたどり着く先に…
まるでドキュメンタリーを観ているかの様なリアルな映像に身震いした。
少年たちの表情…
出演している子供たちは皆、この地区に住んでいる演技経験ゼロの子達だそう。
ゼロとは思えない迫真の演技だった。
世界共通の負の連鎖を食い止めるには、環境と教育がいかに大事で必要か訴えかけてくる。
プレミア試写会にはラジ・リ監督と細田守監督、そして市長役を演じたスティーブ・ディアンチューさんが登壇され、お話を伺えて嬉しかったです。