豊かな生活を求めてリッキー(クリス・ヒッチェンズ)は請負型の自営配達ドライバーとして働き始め、妻アビー(デビー・ハニーウッド)は訪問介護に忙しかった。しかし、逆に借金が膨らみ、息子が道を外れ、家族はバラバラになっていく。
社会のいびつな構造によって、頑張る度に家族が壊れていくという、ケン・ローチ監督らしい作品だ。
「わたしは、ダニエル・ブレイク」に比べても、この映画は苦しいばかりで、笑いも救いも感じられなかった。
終わり方もあまりに切なく、観ている方はどうしたらいいんだ!と言いたくなってしまう。
家族一人一人を見てみれば、金もうけは下手かもしれないけどいいオヤジだし、お母さんは優しいし、間違いなくいい子供たちだ。
思春期のセブの反発は当たり前。でも、異常な環境がそれを加速させてしまう。
セブの心の揺り戻しを描くには100分じゃ足りない!
でも、もし子供があんな口のきき方したら絶対許さん。