shuwa

家族を想うときのshuwaのレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
3.9
誰のせいでもない
だから余計苦しい。

仕事の面接から始まるオープニング。
仕事を失い、手にした運送業。

生活を良くしようとしているのに、
負の連鎖が続きボロボロになる家族。
人を想い行動しても、上手くいかないことは沢山あるんだと学んだ。

あの頃の家族に戻りたい。
全員そう思っているのに。

特に鍵を隠したライザが泣きながら告白するシーン、苦しい。小さいながらに、家族が戻ることを信じてしてしまったのに、裏目に出ては、ボロボロになる家族。

なぜこうも全てが重なり合い、悪い方向にしか進まないのか辛くてたまらないけれど、ダニエルブレイク同様、こういう家庭が存在するんだとも感じた。煌びやかなヨーロッパとは違うリアル。少しくらい休みをあげてもいいのでは、と思ったけれど、マロニーにも生活がある。そう考えると優しくしたくても厳しいのかと。

終盤、セブが父親の心配して家に帰ってきたとき、とても気遣っていたのがうるうるした。あれだけぶつかってた親子でも、本当は心配しているんだな。と。
shuwa

shuwa