怖かった…
みんなどうしたの? それともオカシイのは私なの? という、最近ほかの映画で観たような状況ですがその質がまったく違った。
オカシイのはあなたよ、と精神病院に入れられるわけでもなく、職場のひとたちや家族とも、表面上は特段変わったこともなく、ゆるやかに過ぎていく日常…。
静かな研究所の、清潔感ある環境と色合いのなかに、強く差し入れられる「赤」のものも、心の中をざわつかせるな。
何かに気付いてしまった人は、あっけなく、しかし皆に惜しまれて消える。その〝皆〟に何が起こり、なぜそうするのか、〝皆〟自身も気づいていない。ていうか普段通りとしか思ってない。映画を観てる私たちしか知らない…!
ほんとうの洗脳の恐ろしさって、こういう感じに浸食していくことなのでは…?と、身体の芯まで冷んやりした。
そして、音楽が! 雅楽。
笙とか笛とか太鼓とか、琴の音もあったな。イギリスの街や家や、白とミントカラーの研究所に、雅楽! バランス感覚が乱れる奇妙な心地。
Teiji Ito 伊藤定司、という音楽家を知りました。
追記
そういえば!
ベラが飼ってる犬の名前がベロで。いつベムが出てくるだろう…と、変にワクワクしていたことを記しておきます。