水が溢れそうなコップ。そのギリギリなところから、溢れてしまったもの。そして、溢れたことによってできてしまったほんの少しの隙間。その連続。
ドランの映画は激しい感情の起伏とか気持ちがぐわんぐわん揺さぶられることを期待して観ているふしが少なからずあるので、今まで見てきたものと比べると、ものすごく静かな印象。純粋な王道ラブストーリーだけど、友達最高映画でもあった。それらが普通のこととして、そもそも話しが進んでいるのがいいし、仲間が共通の音楽で盛り上がって、狭い車でバカみたいに歌ったりする描写が好き。
スローはイメージにあるけど、早回しを使うドランがとても意外だった。