ウシュアイア

マティアス&マキシムのウシュアイアのレビュー・感想・評価

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)
3.2
一言で言ってしまえば、アラサー男子の遅れてきた思春期物語。

友人の妹が学校の課題で作る映像作品で、急きょ幼なじみ同士のマティアスとマキシムはキスをさせられる。このことをきっかけにお互いに恋心を意識するようになる、というお話。

主人公は30代で男二人だが、キスしないまでも、非日常的なイベントがきっかけで恋心を意識するという話はよくある話だ。今まで自覚がなかった気持ちに戸惑って、周囲の些細な言動に苛立ったり、他の友人との関係に影響を及ぼす、ティーンが主人公のラブストリーってほとんどがそんなもんだと思う。

友人や仲間同士の会話はリアリティを追及し、感情の機微をわかりやすい演出で表現されていた気がする。

記録がどこかへ行ってしまったがグザヴィエ・ドラン監督の作品は毒親に悩むティーンを描いた『マイ・マザー』を観たことがある。本作でも主人公の片方は毒親に悩まされている。親との向き合い方は思春期の課題でもある。やはりは本作は遅れてきた思春期の話だ。
ウシュアイア

ウシュアイア