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マティアス&マキシムのDIZのレビュー・感想・評価

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)
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マティアス&マキシムは
恋のすべてが詰まった紛れもない傑作。

グザヴィエ・ドランが「君の名前で僕を呼んで」に衝撃を受けて作った作品と言われれば
どんなに美しく繊細でドラマチックな作品になるのだろうかと期待をすると思うけれど
この作品は私たちみんなの心に響く等身大のラブストーリーであり
恋したことがある人なら誰もが一度は経験がある感情を描いた期待以上の傑作でした。

初めて恋をした時のような繊細でピュアな気持ちがスクリーンから溢れ出しそうなほど美しく映し出されている。

予期せぬ親友とのキスから友情と恋の間で葛藤する心の動きや
秘めたまま日常をやり過ごす苦悩、抑えきれない想い、言葉に表せない複雑に揺れ動く心…

切なさを刺激する繊細で美しい視線で映し出される恋に加えて
青春の輝きも素晴らしくて
ドラン監督の研ぎ澄まされた感性による視点で映し出された映像の中には
言葉で表すことのできないすべてがあった。

観ている観客の胸も高鳴るほど
感じたことのある普遍的な想いが描かれたこの作品を観て
ドラン監督の才能に打ちのめされる。

彼が20代で築き上げてきた素晴らしい友情の中で完成した映画。
ラブストーリーであり、永遠に続く友情を描いたドラマである。

ぜひとも大きなスクリーンで繊細な感情を全身で感じて欲しい。
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