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マティアス&マキシムのsilkのレビュー・感想・評価

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)
3.7
疲労困ぱい状態でムリヤリ観たために、若干カメラ酔いしてしまい……疲労困ぱい状態で本作を観る予定の方は、後ろの方の席を取った方が観やすいかもしれません。(そんな人いるのか知らんけど)

実はドラン作品を観るのは2回目。1回目のmommyが絶望的に合わなかったため、今回はどうだろうか…と恐る恐る観に行ったのだけど、やはり今回もグザヴィエ・チャレンジ失敗!
いや、作品としては好きだけど、私の理解能力がなさすぎるのか、ちょっと難しくてよく分からんかった…他の方々のレビューを読ませて頂きます…。

んにしても、物語はかなり少女漫画的というか、「幼なじみのアイツとひょんなことからキスするはめに?!」からのお互い惹かれあっていく〜というザ・王道胸キュンストーリーを行っているのに、カメラの撮り方(?)とか登場人物達のたわいのない会話がなんだかドキュメンタリーぽくて、そのアンバランスさ(?)が面白かった。

ドランさんが可愛すぎてもはや魔性の域。フランス語訛りの英語が萌えの極み。私も首と腕にびっしりタトゥーを入れたくなりました。









●ここからネタバレあり
うーん…書くか迷ったけど、一応書いておく…。本当にトンチンカンな考えかもしれない…。

この映画は全体を通して「説明しすぎない」ということを徹底していた様に思う。

・例えば、マットは女性の婚約者がいるし、最初「マックスはゲイなのかな?」と思ったけど、その後女の子を口説いたりキスしたりするシーンが出てくるし。つまり、二人のセクシャリティーについて鑑賞者に明確な答えは提示されていない(と思う)。
・マックスの頬の目立つあざ。なぜこのあざがあるのかとか、他の人があざについて言及するシーンはほとんどない。
・マックスの弟や母の具体的な状態についても説明はない。
・マット…この人は本当に分からないんだけど、もしかしたら何かしらの軽い障がいの様なものを持っている人なのかもしれないと思った…。パーティーの予定をよく忘れていたり、上司の言葉が途中から耳に入らなくなって部屋の隅の植木がやたら気になったり、仲間といる時もちょっと冗談が通じない時があったり…。マックスのための紹介状を渡していなかったのは、予定の管理が苦手な性質で、本当に忘れていたんじゃなかろうか…。(いやいや私が重要な台詞を聞き逃していただけかも。誰か訂正してほしい) もちろん「マットが紹介状を渡さなかったのはマックスにオーストラリアに行って欲しくなかったから」というのが一般的な解釈だと思うけど…。

ただ、そういった登場人物の背景について「この人のセクシャリティーはこうで…」とか「マックスのあざはこういう過去があって…」とか説明してしまうと、鑑賞者は「●●な人」ってレッテルを貼ってしまうよね。本作は登場人物達にレッテルを貼らずに、あるがままの、ただひとりの人間として、彼らの心情や葛藤を描いていた様に思う。それは映画においてだけではなく、この実生活においても、限りなく難しい挑戦だと思ったりたり
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