世界最大の島グリーンランドはデンマーク領、というくらいは知っていても、さて、グリーンランドとデンマークの間に実際どのような関係があるのか、というのはほとんど知らなかった。今回この映画で、その関係を少しだけ知ることができた。
初めて聞くモンゴロイド系地元民の話すグリーンランド語だけでなく、デンマーク語にもあまり耳馴染みがなく、しばしばどちらの言葉で話しているのかわからなかった。あの村での教育はデンマーク語で行っていたが、公用語はグリーンランド語らしい。
デンマーク人教師アンダースの異文化適応物語になってはいるけれど、主役はあくまでも美しいグリーンランドとそこに生きる人たち、犬たち、命たちだと受け止めた。何故か両親がいない問題、アメリカ先住民と同様のアルコール問題、仕事がない問題、差別問題、背後には色々難しいことがありそうだが、それ等も暗示される程度にとどまる。
どこを見ても輝くような純白、青い空、氷の浮かぶ海、緑のオーロラ、画面のこちら側から見る限りグリーンランドは天国のように美しい。あそこで生まれ育つ人たちにとっては、「世界は真っ白い」というのがデフォルトなのだろう。グリーンランドという名前なのに、雪が解けてもあの地が緑におおわれることはなさそうだ…謎。
エスキモー犬?あの吹雪の中、戸外で寝ても平気なのすごい!
しかし、デンマーク、80人の村だからといって、教師として全く経験のない人物を送り込んでいいのか?そーゆーとこだよ…と思ってしまう。