風来坊

シチリアーノ 裏切りの美学の風来坊のレビュー・感想・評価

3.3
イタリアの巨匠マルコ・べロッキオ監督が贈る、往年のイタリアマフィア映画の匂いが全編に立ち込める実録マフィア作品。

マフィアの全面戦争で次から次へと殺されるマフィア達…。マフィアの仁義もクソもない冷酷さはよく現されていて怖い。
もうこんなに犠牲者が出てますよという親切心なのかも知れないが、あのカウントの演出はよく分からない(笑)

主人公の強迫観念と常に命を狙われている焦燥感を時に象徴的な映像で描いていてイタリア映画らしさを感じます。
ただこの期に及んで自分には罪はないと言う主人公のこずるさはやっぱり根がマフィアで何の反省もしてないなと呆れるばかり…。

他の方も仰っていますが、無駄なシーンと回想シーンが多く中弛み感がします。もっと削れていたと思いますし、この内容で145分は長過ぎる…。
禅問答のような噛み合わない取り調べが、映画通には堪らないんでしょうが私には回りくどくて退屈でした。
登場人物が多い割りには住み分けがきっちりでないので、誰が誰だか分からなくなるのもネック。

マフィアの連中は自分がしでかした事はさておきで往生際が悪い悪い。
この滑稽さは非常に人間臭くて面白かったです。
裁判でのボスとの直接対決の言い合いも滑稽で見応えありました。
イタリアの裁判所や判事もちょっと頭が足りないですよね。そりゃあんな裁判方法じゃ揉めるの当たり前(笑)

ただまるで演劇のような裁判は面白いといっちゃいけないのですが、これがホントにあった事かと驚きと共に面白かった。
非常に長く感じましたしよく分からない演出もありましたが、マフィアの仲間割れが何とも言えない滑稽さで面白かったです。

まとめの一言
「無茶苦茶な裁判」