Hiromasa

小さな兵隊のHiromasaのレビュー・感想・評価

小さな兵隊(1960年製作の映画)
3.5
アルジェリア戦争について、フランス側の暗殺者であることに嫌気がさした男(しかしそれは単に殺人を忌避しているのではない)が主人公だが、男は民族解放戦線につくわけでもなく、アラブ人による拷問には口を閉ざしたまま、粘る。アラブ人には、どうせお前には思想がないのだからとっとと吐けばいいじゃないか、というようなことを言われる。
男は民族解放戦線のメンバーだったアンナ・カリーナを救うために人殺しをするも失敗し、「闘争」できないことの悩みは解決されないまま、映画は終わる。

男は饒舌で、映画の「テーマ」はわかりやすすぎるくらい。しかもゴダール自身が「これは私の『言葉』(サルトル)で、自伝的な映画だ」とまで言っているそうだ。

銃をターゲットの人物に何度も突きつけておきながら結局殺さず、しかも、衆人環視の中それが咎められない、という間抜けなイメージが心に残った。

主役の男が島田雅彦に似ている。