小さな兵隊のネタバレレビュー・内容・結末

「小さな兵隊」に投稿されたネタバレ・内容・結末

授業
・拷問シーンにアクション性が欠落していて美しい(特に布と水のシーン)
・毛沢東「小さな火も荒野を焼き尽くす」 本の表紙の登場 行動に重きをおくゴダールらしさ、アルジェリア戦争を当時盛り込む果敢さ
・いきなり結末もなく終わる→ヌーヴェルヴァーグ的
2018.09.08

アンナ・カリーナが可憐なのは言うまでもないが、ブリュノの姿勢や佇まいが格好良かった。拷問中のあの済ました表情、視線、思考はなんなんだ...。
人生は往往にして反発と諦観のサイクルの繰り返しだと思っていて、設定では26歳のブリュノがその境地に到達しているのは、凄く共感できる。いいね。
ブリュノは写真家であり、フランスの右翼組織のスパイでもある。
友人に紹介されたヴェロニカに一目惚れするが彼女は敵方のスパイだった。

同作は、"アンナ・カリーナ×ゴダール"の最初の作品。
アルジェリア戦争の時代、反政府的な内容のため、スイスのジュネーヴで撮影するも公開延期に見舞われ同国で問題作とされる。

核心に迫っているというか、この時代にこういった作品を世に出そうとしたなんて、革新的。
中には見るに耐え難いシーンなんかも盛り込まれていたりするのですが、迫真感があります。
独特の演出、世界観で、それが逆にメッセージ性の強さを、余韻を、残すような。

"人は時に短剣でわが道を切り開く 悲しみは乗り越える 僕にはまだ残された時間があるのだから"

争い合うことが一体何のためになるのか、また、後に残るものは何なのか、やりきれない気持ちになります。

アンナ・カリーナの無邪気で可愛らしい繊細な表情や仕草が印象的。
相当惚れこんでいた証なのか、彼女の一瞬一瞬の魅力が伝わってくる感じ。
観ている側までもすっかり彼女に魅了され、だからか、ラストがあまりにも酷であります。
この時代映画にしては思想主張が強い。
ゴダール独特の気怠さ。

哲学的、政治的な映像の後に続く思想発言に共感をおぼえて心が跳ねる。
この心が跳ねる感覚はゴダール独特。
言葉にするのが難しい気持ちや思想を、映像と言葉を連ね続けることによって、表現をするゴダールはやはりすごいと思う。
難しいシーンが続いてもこの思想表現で一気に疑問が収束する。

「倫理とは未来に響く美学である」
「右翼も左翼も一緒になる」
「誰が見ても僕の心の中は絶対にわからない」
「僕の言葉はどこからくる?」
「川底をあさる代わりに思考にのめり込む」
「どうでもいい言葉は残し、黄金の言葉を一つだけ見つける、沈黙の中で」
「人生で最も大切なのは敗北しないこと」
「活動の日々は終わり、今は考える時だ」
「思想なく抵抗するのは愚かなのか」
「確信なく戦うのは恥だ」
「問い続けることが答えを見つけるより大切だ」
「自由になれて幸せか、幸せだから自由なのか」
「自由になるには後悔が必要なのか」
「思考の早さで痛みを忘れるんだ」
「彼女への手紙だ。痛みを忘れろ」
「思想よりもっと大切なものがある」
「敗北するよりも重要な何かだ」
アンナ・カリーナ。
「彼女は本当に美しい」
ゴダールの小さな結婚



ゴダール作品のなかで、なかなかソフト化しなかった。

見てみると内容の政治的な背景とアンナカリーナとのフォトセッションの恋する遊戯に心奪われた。

ゴダールの映画のジャケ・パンフ写真はどれも格好いい(初期から中盤)

当時ゴダールの彼女、アンナカリーナの力がやはり大きい。

白黒の画面にアンナは、主人公の被写体になってうつる。

このプチ恋愛シーンと主人公の政治的工作活動が対比秀抜だ。

なかでも、工作員の拷問のシーンは新鮮

素晴らしく静かに痛みが伝わるシーンだ。

初期のゴダールは、分かり易く大すき!

2008年11月25日レビュー

追記
小さな兵隊なんて言いますが、

これはゴダールが、アンナと結婚したくて撮りあげた映画のようだ。

戦争とか時事ネタ、ムズいダイアローグ満載だが

恋愛描写が素敵でDVD廉価購入所持。

本作まさしく
小さなカメラポエジー兵隊ゴダールの小さな兵隊結婚映画だと私は見ている。

また初期ゴダールは好物です。