やはり、リュック・ベッソン作品は女性アサシンものが面白い。女性ならではの美しさとアクション性を巧くマッチさせ、過去の類似作品に引けを取らない魅力的な作品に仕上げられている。サッシャ・ルスという女優は初めて見たが、流石モデル出身だけあって長身でしなやかさがあり、立ち姿が美しくアクションシーンがよく似合う。
暗殺者らしく司令を受けた相手を手際よく殺害していくアナだが、この“殺しっぷり”が実に爽快で気持ちよい。特に序盤のレストランのシーンでは、ジョンウィックを彷彿とさせる華麗な身のこなしで屈強な男達を次々と倒していく姿に惚れ惚れさせられる。
そして今作では、スタイリッシュなアクションだけでなく脚本もなかなか見応えがあり面白い。時系列の入れ替えを巧みに使い、スパイ映画ではお馴染みの二転三転する目まぐるしい展開で、最後まで飽きずに楽しませてくれる。数々の美しい衣装を着こなす姿も見所の一つと言えよう。サッシャ・ルスの今後の活躍に期待したい。
