Moeka

アニエスによるヴァルダのMoekaのレビュー・感想・評価

アニエスによるヴァルダ(2019年製作の映画)
4.2
これが遺作だなんて、、、という気持ち。アニエスはマスタークラスを開くというより共有会のようなものにしたかったそうだ。ひらめき、創造、共有。思い浮かんだのはゴダールのことで、彼は映画と言葉を愛し憎み合い怒りながらw 撮り続けてるジジイだと思うけど、アニエスは日常と非日常の混合、物事の裏表全てをビジュアルで魅せたかったひとなのだと思った。愛の存在も不在も、貧しさも幸福もなにもかも、ただそこにありいつかは去っていくものだと。フィルムで撮り続けていたアニエスだけどデジタルに簡単に移行してワクワクしてて尊敬すぎたし、彼女が扱ったものはヴィスコンティみたいな美!美!お耽美!ではなくて現実的な事物にかなり根差したものだけど、それでも転がるものを拾い集めて作品に昇華する姿勢とひらめきの豊かさというのは芸術家のあるべき姿だな〜と思った ドゥミと天国で一緒になにか作ってるんだよね!
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