緑

チア・アップ!の緑のネタバレレビュー・内容・結末

チア・アップ!(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

おじいちゃんわちゃわちゃ映画が好きなので
たまにはおばあちゃんわちゃわちゃ映画を観てみようと劇場へ。
おもしろかった。
もっとばあちゃんたちを観ていたかったし、
もっと他のばあちゃんにもスポットを当ててほしかったが、
物足りないくらいがちょうどいい作品な気がする。

遺品セールって初めて聞いた。
アメリカではポピュラーなんですかね。
客が下衆くて苦笑。
その後出てくるアリスの旦那の死とか
結構ブラックなユーモアが散りばめられていた。
こういうのは好き。

マーサがシニアタウンに引っ越し、
隣に住んでいたのがシェリル。
ものすごく図々しくて大嫌いなタイプ。
なんで文句言わないのか!
なんで距離を置かないのか!! とマーサにもイライラ。
高校での披露が済んでしばらくまでずっとイライラ。

たぶん、マーサはすごくいい教師だったのだろう。
生徒の悪い一面を見ただけでは
切り捨てることがないような先生。
話が進むうちにシェリルが
図々しいだけの人じゃないことがわかってきて、
見切りをつけるのが早い自分を少し反省した。

悪い言葉を使ってみたかったアリス、
楽しげに中指立てる怪我したご婦人(名前失念)など、
抑圧された人生を送ってきたことへの反抗がかわいい。

怪我があったり体調崩したり
他住民の反対にあったり紆余曲折しつつも
確実に協力者を増やしていざコンテストへ。
無理のない動きだけなのがリアル。
楽しそうでキラキラしていて、
ジャンプがないのは年齢的に仕方ないんだろうけど
センターだけでもちょっと跳んだら
もっと映えるだろうななんて思いながら
にこにこ観ていた。
花火も大丈夫だった。

でも、1年後のコンテストでメンバーの
ユニフォームに描かれたイニシャルが
全員「M」になっていたことで涙腺崩壊。
ベタだけどやられた。

マーサはすべてが恰好良かった。
役柄だけでなくダイアン・キートンその人が恰好いいんだろう。
あんな恰好いいばあちゃんになりたいが、
遠すぎてなにから頑張ればいいのかわからない。

劇場では127席のところに私含めて客4人。
最後列中央。
左右は端まで誰もいない。
前方4列くらいも端から端まで誰もいない。
という訳で絶対に音を立てないよう細心の注意を払いつつ、
スクリーンの彼女らに合わせて
座ったまま腕だけ真似して踊りながら観たのだけど、
全然追いつけない!
最初の練習のシーンからもう早い。
カウントに合わせて真似ようとしても置いていかれる。
クロエがコーチに就いてからマーサが提案した動きは
肩甲骨付近の筋肉が痛む。
ヨガのばあちゃんは別格としても
平均72歳のばあちゃんたちの動きに
想像以上についていけなかった……。
あまりの動けなさになにから頑張ればいいのかわからない。
緑