くろみ

ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方のくろみのレビュー・感想・評価

4.0
犬のトッドの為にいっそ引越しちゃう?から始まるファーム作り、素晴らしかった!

出来るだけ、ではなく全く農薬や殺虫剤を使わない、除草をしない正に自然のままの農業に挑戦する二人。そこには様々な困難が待ち受けてるんだけど、二人は笑顔で乗り越えていく。

微生物が土を作り、草木が育ち、動物達がそれを食べて糞をする。その糞を微生物が分解して。サイクルが回り始めると上手く行くんだけど、中々上手く回らない。
大量にカタツムリが発生したり、たくさんの油虫に葉を喰われたり。
いつもコヨーテにやられる鶏。でもコヨーテを殺す事で解決はしないし、それはやりたくない。人間のエゴは排除して生態系の自然のままの農業をやるのが目的だから。
せっかく育った作物を食べてしまう穴ネズミ。コレも駆除すれば手っ取り早いのだがやりたくない。穴ネズミの巣穴は地中に這い回っていて大量の雨を逃すのに役だっている。
じゃあさコヨーテに穴ネズミを食べて貰えば!鶏は襲わなくなるし、穴ネズミは減るし!👏👏👏

てな食物連鎖が彼らの農業を助けて、ひとつひとつ問題が解決されていく。

干上がっていた溜池を元に戻し、水を蓄える事で雨不足を乗り切る。それだけじゃない。鳥が、虫が戻ってくる。(魚は放流してた)そして新たな生態系を形成してく。

自然界において無駄なものはひとつも無い。困っている事があると自然が助けてくれる。大量の油虫にはてんとう虫が。カタツムリにはカモが。人間はそれのお手伝いをするだけなのだ。そしてその分の恵みをいただくだけなのだ。

「自然界に無駄なものはない」なら人間界はどうだろう?

やはり無駄な人間などいないのでは?
どんなに嫌な奴でも、悪い奴でも誰かに影響を与えている。勿論、優しい人に助けられたり、他人の喜びを享受する事もある。

アタイは常々「回り道と思ってもひとつも無駄はない。必ず今に生かされてる」と思って生きているのだが。

人間もそうじゃない?人との出会いも何か意味があるんじゃない?とちょっと考えたよ。
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