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ANIARA アニアーラのchihoのネタバレレビュー・内容・結末

ANIARA アニアーラ(2018年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ノーベル文学賞の映画化、なのに微妙な評価が多くてなんか気になり観る。
不思議な環境下で、言語も聞き慣れた英語でないところが私はとっぱじめから興味をそそられましたが。
特異な環境下で、しかも終わりの見えない状況で、人間が生きていくとこうなるのだろうな、と想像したような流れで話が進んでいったので、なんか、人間ってとにかく人生の意味とか希望とか、ただ生きてるだけじゃダメで、何か求めないと生きていけない生き物なんだろうなと思った。
しかも、エネルギーも作れて食料や水もなんとかなるから、餓死もできずにただ延々と生きられる。まだ、死ねる方が楽かもしれない。
観ていて、ふと、なんかこれ、今のコロナ禍の状況と似てるな、と思った。
いつまで、と期限のないものに対して、今の人間はほぼ耐性が少ないと思う。
自然次第だったのが、いつしか人間次第になれると思い始めてしまったからじゃないかと思う。
映画はラストまで淡々と進む。
後半、大切な人を失う主人公だが、ラストを観おわって、あの時、自ら立ち去った恋人と、ラストまで生き残った主人公の一体どちらが自分だったろうと考えた。
ノーベル文学賞取る作品って、こういう視点のもの多いのかな?
プラヴィエクも読んだ後に、似たような感覚になったけど。
次はぜひ本を読みたいが、いつ読めるか未定…
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