このレビューはネタバレを含みます
面白い映画は勿論、つまらなくても味がなくても何かしら感想はつらつら出てくるものだけど…これは…これは…
なんなんだ!!!!!!!
これは、いわゆる難解映画と言われるような作品とは全く違うタイプの意味不明さ!
環境破壊の末壊れてしまった地球から火星へ移住するため様々な人種を載せ飛び立つ舟…、各々が記憶する在りし日の地球を再現するAIミーマ…
まさにアニアーラは地球の生き写し
おや?むしろわかりやすい構図じゃないか
そして石棺と化した第2の地球が500数十万年もの先に待ち受けていたものはかつての地球そのものの生命力に満ち溢れた惑星だ
ミーマが自壊したときの言葉を鑑みれば、人間の業が地球を滅ぼしたのだ(即ちアニアーラが滅んだのも人間の業)
人間が滅亡した先には再び蘇った地球が待っているのはある意味当然の展開だったのかもしれない
つまり、大まかな枠組みとしてのストーリー展開は割とシンプルな訳だ
だが、だが!
なんなんだ!!!!!!!
出てくる要素出てくる要素全部がぽっと出で、カルト教団も漂う槍も全く話の展開や核心に組み込まれない!!
カルト教団の出現でミストよろしく人間同士の間に致命的な溝が生まれるかと思ったら数年後にはなかったような扱いだし
救助船もどきはシークエンスのタイトル通りならば巨大な槍な訳だが、誰が何の為に射出したのか
グラスの気泡たる舟にピンポイントで向かって来たのだから偶然ではあるまい
しかしこれも「燃料にはならず」以外に存在意義は…あったのか??
3週間後、3年後、5年後、6年後…そして10年後がさらっと流され一気に24年後になって生きる屍になった残り数少ない人々…
悠久な時を刻むよりも生々しく感じられる分、その時間経過に心がザワザワしてた所にあの超時間跳躍
正直その辺のホラーよりも怖いテロップだった、完全に血の気が引いた
当然滅亡している船内に積もる塵や埃(サンシャインというSF映画によれば埃の大半は人間の皮膚由来だそうな)
そして青々とした美しい惑星と石棺…このコントラストは禍々しさすら感じられる
チョビヒゲ生やした辺りから胡散臭くなってきて、あっちゅうまに独裁者になった船長のキャラは好き
ビリヤードしながらの登場とか最高に馬鹿