『2001年宇宙の旅』や『惑星ソラリス』の様な、非エンタメ系のハードSF作品。
度重なる自然災害や環境破壊によって、人類の居住に適さなくなった地球から、火星に移住しようとする人々を乗せて都市型宇宙船アニアーラが発進。しかしデブリ事故により航路を外れ、燃料の無いまま琴座方向に漂流を始める。
エンタメ作品であれば、有能な乗組員達が活躍したり、航行コンピュータが暴走したり、謎のエイリアンと遭遇したりするのだが、そんな派手な展開にはならず、年を経るにつれデストピア化して行く様子が淡々と画かれる。
ラストカットが意味するのは、希望なのか絶望なのか……