てっちゃん

エターナルズのてっちゃんのレビュー・感想・評価

エターナルズ(2021年製作の映画)
3.6
最近は、劇場に罪悪感なく行けるようになってきたなと思い始めていて、こうしてマーベル作品を劇場へ観に行けるという喜びと、こんな世の中であるのに、次々に作品を提供してくれるマーベルに感謝の気持ちを込めつつ御礼鑑賞。

ミニシアターに慣れていたせいもあるのか、シネコンに行くとそわそわするのは何故でしょうか。
長すぎる宣伝をみて、これこれ♪これがシネコンですよね♪と思いながら、御礼鑑賞開始です。

エターナルズとはなんぞや?、今後どのようにしてこのチームが参戦するのか?と気になる内容であったものの、まず思ったことは”ようこんな大作作りきったな”ていうことと、”いろんな多様性だったり今の時代を意識させた作品であり、こうした姿勢をマーベルがやるのはとても意義がある”ということ。

1つめについては、紀元前からの話であるし主要キャラが10人いるし、十人十色。
美しすぎる風景を大々的に映しながら、壮大な物語を彩ります。
すごい風景だなと思っていたら、ノマドランドの監督さんだったんだ!それにしてもこうした毛色が違う監督を起用しよう!って思ったマーベルは流石だよな。

150分以上ある大作なわけだけど、よう作りきりました!という言葉しか出てこない。
クロエジャオ監督お疲れさまでした!

2つめについては、本作は人種や性別、身体のハンデとか国籍とか宗教観とか、ここ最近よく聞く”多様性”をふんだんに盛り込んでいて、マーベルみたいな世界的人気を誇るコンテンツの中で、こうして堂々と示していったのは、とても意義があると思う。
こうやって、人々に意識づけを与えさせようとしている点がとても好印象だった。

時代に併せて臨機応変に対応していくこと、時代が求めていること、人間は考えることを止めたらいけないと思っているので、こういう作品作りも自然なことだと思う。
そういったことを、マーベル(というよりディズニーなのかな)が率先してやるっていうことの意義。

ここからは、本作を映画として観た場合に感じたことを。
”いろんなものを詰め込みすぎて、肝心の物語がとっちらかっていた”ってのが第一に思ったこと。
そもそも初公開のキャラ10名だし、単独作品だから無理難題ってのがあるんだけど。

とてつもなく壮大すぎる物語なので、数作に分けれれば良かったんだろうけど、こっちにいってあっちにいってて感じで忙しなく駆け抜けていって、なにその展開?早すぎない?結局そっちなんかい!お前なにがしたかったんだよ!みたいな要素が多かったかな。
ほんで駆け抜けて行った後は、んーっと唸ってしまった。
肝心の物語はとんでもなく密になっているのに、それをまとめきれてない感を感じてしまった。

いろんなところで各キャラがいちゃいちゃしすぎたってところも私的には、マイナス。
多様性ある恋愛要素は良いとして、あまりにいちゃいちゃが多すぎる。
そっちよりも肝心の物語の方に時間を割いて欲しかった(おそらく人間らしさを出そうとした結果、恋愛要素を入れたのだろうけど)。
しかもその恋模様が自分勝手すぎるから、余計にええ加減にしてくれよと思ってしまったり。

それでもエンディングで、わくわくさせるところは流石だよね。

アンジェリーナジョリー姉様の貫禄というかオーラはまさに神!
ご都合展開はスルーして、強さも弱さも難なく演じ分けているのは、姉様さすがでございます。
個人的に推しのバリーコーガンさんの起用方法はどうなの?って感じてしまった。
もっと感情爆発させて欲しかったし、彼の持つ不安定さが全く出ていなかった印象。

マーベル作品の中でも異質だった(こうきたらこうくるだろう!がないから)が故に、違和感が抜けきれなかったようでした。
てっちゃん

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