2度目の鑑賞。
七人の侍を観てからの、スピルバーグ。
いつかやってみたかったこの流れ。
冒頭のノルマンディ上陸作戦といい、ライアンを探しに行く道中の戦いといい、目を逸らしたくなるような映像ばかり。
アメリカが大事にする愛と正義。
その大義によって救い出される一人の命。
八人の命を犠牲にしても。
もしかしたら八人が生きていたら、世界に役立つ動きがもっと出来たかもしれないのに。
命の不平等さを暗に国が認める悲劇。
残されたたった一人の息子が、母親の元に無事に生還。そんな感動話をプロパガンダとして使おうとしたとも考えられる。
それでも命令に従う兵士たち。
悲惨な映像の合間合間で、若い兵士達が歌い冗談を言い合う姿。
最後までコーヒーが飲めなかったミラー大尉。
戦争とはとても政治的。
主導するのは本国や後からやってくる偉い人たち。
辛い思いをするのはいつも前線にいる国に集められた人たち。
悲惨な現実を感じる。
やはりアパムが記憶に深く残る。
彼こそが、今の私たちに一番近い存在だからか。
画面越しにもかかわらず、動揺、恐怖心、倫理観、心の葛藤をひしひしと感じる。
正しい答えはない。
考えさせることが、この映画の主題かと。
FUBAR!
Fucked Up Beyond All Recognition!