らーめん

フリー・ガイのらーめんのレビュー・感想・評価

フリー・ガイ(2021年製作の映画)
4.7
一杯のコーヒーではじまり、一杯のコーヒーで終わる物語。大切なものはすぐ隣に。。。

王道で先が読めない様なストーリーでもない。でも良い意味で裏切られたほろっと来る傑作!!
モブキャラがヒーローになって世界を救うアクション映画。そんな薄いあらすじの前知識で鑑賞したら思ってたのと違う!観てびっくり。物語を彩る楽曲。普通の人間なのにそれが個性という登場人物たち。散りばめられた我々への強いメッセージ。
そんな王道でありながらしっかりと組み立てられ完成された脚本は惚れ惚れするほど素晴らしい。

今や仮想現実やAIが急成長している時代。自我を持ったゲームキャラが近い未来誕生するかもしれない。そしてこのゲームの人気の理由は、人々が現実でのストレスを自由な世界で暴れまわって発散したいという欲求から。これはまさしく現代の世の中と近い未来表している。そしてここからがこの映画の我々への向けられたメッセージ。「性善説」人は心の核は善である。そして誰もが自由と平和を願っている。だからこそ良い人代表であり自由と平和を手に入れようと奮闘するガイに人々は魅了されていく。そしてこの映画のラストには終に争いのない本当に自由な世界が訪れる。こんな世の中が来たらいいのにな、そんな監督の、そして我々の願いが込められていると思う。

それから、この映画で優れているもう一つの点は、ゲームの外で進行する現実の愛。キーズのガイに隠したミリーへのメッセージに気づいた時は思わず涙が溢れた。
「一杯のコーヒーとミルクと二つの砂糖を」
黒くて苦い世界(コーヒー)でも、2人の友情・愛(2つの砂糖)があれば明るくなる(ミルク)と読んでるけど合ってるんかな?笑

ベストシーンはキスで記憶が蘇るスローモーションのシーン。

「いまが現実(リアル)なんだ」
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