まるまる

ジョーンの秘密のまるまるのレビュー・感想・評価

ジョーンの秘密(2018年製作の映画)
3.0
う、うーん。
KGBだのコミンテルンだののスパイな映画を期待して観たら、
なんだか、いつの間にか不倫ドラマの世界に
ぶん投げられてたでござる。
まいった。

主人公ジョーンはイギリス人。
80何歳で逮捕されたKGBのスパイ。
若いころは、イギリスの原爆開発チームで働いてました。
学生時代に知り合ったコミンテルンの友達と付き合ううちに…
というストーリー。
この映画では彼女は愛国者で、
スパイなんて嫌だったんだけど、
広島長崎の惨状を見て、核抑止論を独自に編み出し、
積極的にソ連に核兵器の資料を流し続けてたという、
世界平和の悲しい闘士!みたいになってました。
うーん。

学生時代の元カレがスパイ。
彼女が核開発に携わってるって情報をどこかからかぎつけ、
しつこく情報を聞き出そうとするんだけど、
これが気持ち悪いw
で、そのしつこさが何やらまんざらでもない主人公もまた
なんだか気持ち悪いw
終始なんだかなぁな雰囲気。

ネタバレですが、
主人公が大見得切るわけです。
「人びとの為に闘ったの。
 東西それぞれが大量破壊兵器を持てば、どちらも使えない。
 原爆を使えない状況を私が作ったの。
 結果としてこの50年、核戦争は起きてない。
 反逆者だろうと、世界を破滅から守ったのは事実よ!」
うーん。
かなり後付けな言い訳っぽいし、
少なくとも、ソ連の核開発が遅れていたら、
朝鮮戦争はなかったんじゃないかなぁ。

とか思ってたら…

実話ベースっていうから期待して観てたのに、
公式サイト https://www.red-joan.jp/
とか、モデルになった
メリタ・ノーウッドのウィキペディア見たら、
なんかこの人
両親も旦那も本人も、
根っからバリバリの共産主義者じゃないですかw
つまりこれって、話の核は、
まるっきりのデタラメだったってことだよね????
しょーもないメロドラマにつきあわせやがってええええええ!!!

やーまいった。
ほんとコレ実話ベースかい?と思って
冒頭部分見直してみたら、
和訳では「実話に基づく物語」となってたけど、
英語では
inspierd by a true story
となってた。
う、うーん

ちなみに、
ソ連に核の情報を流してたのはこの人だけではなくて、
アメリカの開発陣にもウジャウジャいたみたいですw
なんなんだよもう、この映画!
映画で何かを学んだ気になるのは、もうよそう。
まるまる

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