松原慶太

黒い画集 ある遭難の松原慶太のレビュー・感想・評価

黒い画集 ある遭難(1961年製作の映画)
2.9
松本清張の短編集「黒い画集」から「遭難」を映画化したもの。「黒い画集」は「あるサラリーマンの証言」「遭難」「寒流」と、3本がシリーズで映画化されており、この作品はその2本目にあたる。

銀行の同僚仲間3人が、北アルプス槍ヶ岳で山岳事故に遭う。当初はたんじゅんな遭難だと思われたが、滑落死した岩瀬(児玉清)の妻・真佐子(香川京子)は、経験のある岩瀬が死亡し、初心者仲間が助かったことに小さな疑念を抱く...という話。

「社長シリーズ」「若大将シリーズ」で知られる東宝の職人監督・杉江敏男がめずらしくサスペンスものを撮った本作。

前半部分は遭難を再現するながれで少々退屈。しかし伏線がのちのち生きてくる。中盤からラストまではサスペンスが途切れない。登山という珍しい題材をうまくいかした佳作。