このレビューはネタバレを含みます
アメリカを代表するアニメ、トム&ジェリーがニューヨークを舞台にドタバタ劇を繰り広げる。
トムとジェリーは幼い頃から好きで、断然トム派ではあるのですが、幼少期に確かな幸福を与えてくれた作品のひとつです。
アンパンマンを観るような感覚で楽しんでいたのを記憶しています。
それを実写と融合した長編アニメ映画化と聞いた時、興味を持ったのは間違いないが。
今日鑑賞に至るまで深く考えずにいたこと、認識が甘かったと自身を責められずにいられなかった。
本作の内容も事前に調べていなかったけど、舞台はニューヨーク。
主演にクロエ・グレース・モレッツを迎えて、どんな物語が展開されるのか、そもそも作り上げることが可能だったのか。
企画は通ったとしても、この題材を良作にするには誰が関わったとしても不可能だったんじゃないか、それくらいに無念。
アメリカのどこかに存在する住宅に住むペットの猫と駆除されるべきネズミのドタバタ劇だったからこそのユニークさが、いろんな要素に打ち消されて味のしないガムみたいになっている。
人との関わりも混ざり合った感が弱く、せっかく融合させた甲斐が露ほどにも感じなかった。
ファミリー層で楽しむことは不可ではないが、ジェリーが可愛いとかの乏しい感想ならいくらでも言えますがっていうレベル。
トムとジェリーは元祖の短編アニメに尽きるということでしょうか。