幕のリア

女囚701号 さそりの幕のリアのレビュー・感想・評価

女囚701号 さそり(1972年製作の映画)
3.3
春日太一の「仁義なき日本沈没」読了。
丁度本作の後、東映が仁義、東宝が日本沈没の大ヒットを飛ばし一息つけた頃までの両社の社史が一覧出来ます。
東映は、60年代後半から任侠映画で大ヒットを飛ばし続けるもマンネリと藤純子の結婚による離脱で低迷期、社長大川博が死去し岡田茂体制に。
東宝は自社作品が全く当たらず勝プロによる外注作品と海外作品配給でなんとか持ちこたえていた。
日活はロマンポルノに転向し、大映は遂に倒産。

なぜか本作さそり初作だけは見てなかった。
鈴木清順の影響が色濃く感じられる毒々しい色合いと過剰な演出に時代の過渡期を感じる。

ヒット作となるも岡田社長は、
「ライト線ギリギリの二塁打だな」
とのツレないお言葉であったという。

改めて「キルビル」見ようとはならなかった。

〜〜

仁義・早川英男役で抜擢される前の室田日出男がつまらない脇役看守で登場。

囚人に逆レイプされる小林稔侍も数秒の出演。
幕のリア

幕のリア