リョウ

ディエゴ・マラドーナ 二つの顔のリョウのレビュー・感想・評価

2.0
マラドーナ、そう言えば彼のプレーしている姿を見た記憶がないなー。それもそのはず、彼の絶頂期私はまだ数える程の歳でしかなかったのだから。
だからこの映画を観ていかに世界が彼を救世主としてそして神として崇めたのかが理解出来た。
特にW杯で宿敵イングランド相手に対しての彼の奇跡的なドライブを見た後では!すげーな、センターラインのやや後ろから1人ドライブだけでキーパーまでかわしてシュート決めてたよこの人。
ナレーターが涙が止まらないといっていたがこの数年前フォークランド紛争があり国民は絶望に支配されていたという。そんな中、貧困に苦しむアルゼンチンがイングランドをしかも国民が誇りに思うサッカーで倒したのだからもう皆マラドーナ旋風が起こるのも納得。
そして何とその年W杯で優勝までしてしまったのだ!
だが彼の快進撃は止まらない。その後イタリアのセリエAの中でも弱小チームのナポリに移籍したマラドーナ。最初は全く結果が残せず苦しむ。しかもナポリはイタリア中で嫌われものだったのだ。やれ風呂に入れだの病気もちだの恐るべし差別にあう。
しかしマラドーナの努力によりチームは降格スレスレの弱小チームから生まれ変わったのだ!
そして何と翌年リーグ優勝を果たす。
さあさあ大変だ、ここでも起こったよマラドーナ旋風。
ここまでイタリア人がサッカーに熱意を持っていることにビックリしたがそれだからこそマラドーナが神のように見えたのだろう。もうマラドーナ様々である。しかもそんなお祭り騒ぎが3ヶ月も続いたという。お陰でマラドーナは映画を見ることも出来ずストレスに悩まされたのだという。そりゃこんな国中で騒がれたらマラドーナでなくても我慢できなくなるわ。
その後もマラドーナの活躍は続くのだがここで私の緊張感がキレてしまった。早い話飽きてしまったのだ。それまでもボンヤリと彼とマフィアとの繋がりやコカイン問題などが浮かび上がっていたしきっとここからマラドーナのどん底人生が始まるのだろうがもはや私の意識は闇の中。
それなので彼を称賛する気も批判する気もないが1つだけ確かなことがあるとしたら間違いなくあの瞬間彼は歴史を作り、アルゼンチンとイタリアの人達に希望以上のものを与えたのだろう。
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