こういった実録モノはあまり日本映画でも珍しいので、一周してかなり新鮮でした。
プログラム共有ソフトから生じた情報漏洩、著作権侵害事件。
そのプログラムを生んだ金子の逮捕から見える、使う者と生む者の罪の重さ。
使う者によって、脅威にも正義の武器にもなる。
非常に興味深く鋭い傑作でした。
ナイフで刺した人間は捕まるが、ナイフを作った側の人間は捕まるはずがない。
プログラムを作った側が落ちる落とし穴。
弁護人とプログラマーの巨大権力への闘いが始まる。
陰謀論、虚偽、裏金など裁判が進むごとに見えてくるドス黒い真相。
そこにあるプログラマーの純真さ。
メディアから悪人扱いを受ける彼を救い上げようとする弁護人との連携が熱い。
弁護人の言葉一つから炙り出していく鋭さも終始釘付け。
凄いとしか言いようがない。
実際にその事件が起きた時の時代背景と変化も理解しやすく、その時代にそれが出てきたのかと、、、
時代の流れには勝てないというのも見えてくる中、より進化を目指したプログラマーの決意。
それが後の新たなプログラマーにも影響を及ぼしたのだと分かるエンドロールまで必見。
社会派でありながらエンタメとしても楽しめ、また知らなかった時代の変化の裏側も覗くことができて見応えがありました。
こういった実録映画をどんどん日本でも出していって貰いたい！
面白かった！
吹越満史上1番カッコいい吹越満が観られます！
