mingo

宝島のmingoのレビュー・感想・評価

宝島(2018年製作の映画)
4.2
傑作「七月の物語」の下敷きになった作品でありブラックのフィルモグラフィーで大切な一本。ロメール「友達の恋人」の舞台である公園で、ヴァルダのようなドキュメントとフィクションの双方向へと舵を切ったブラックに要注目!公園をただ撮るだけじゃ面白く無いけどそこに訪れる人々に話を聞くだけで無限に面白くなるんだから人間の人生ってドラマだ!と再確認。レジャー施設そのものを通して「過ぎ去ってしまった日々」を記録し記憶するという行為の双方向のエモーション。思春期のナンパ師たち、掟を破るためのヤンチャスポット、口笛で白鳥を呼び寄せるじいさんの青春独白、それぞれの人々にとって目的は違えど共通して言えるのは安息と気晴らしの心の拠り所であり、彷徨いながら見つからない宝を探すため航海し(後悔し)訪れた人々の胸にいつの間にか存在し刻まれた「宝島」。
マニヴェルの「パーク」と夢のような二本立て名画座さんお願いします、死ぬほど混む二本だと思うけど…
mingo

mingo