YANAREN

新解釈・三國志のYANARENのレビュー・感想・評価

新解釈・三國志(2020年製作の映画)
3.0
決して面白くないことはない。ただいつもの福田雄一作品。きっと映画館で観てたら途中で寝てただろう。家で観るのがちょうど良い。

今回はテーマを三國志としているため、割とざっくりと史実に基づいてはいるみたい。三國志の知識がある父と観た(父は途中で寝たが)ため解説してもらいながら観ることができたが、全く分からない人には今誰が話していて何をしようとしているのかさっぱり分からないかもしれないとは思った。しかし、作品中でも言及されるように三國志に興味を持つきっかけにはなると思う。

福田作品で大事なのは実はボケよりもツッコミだと思っている。今作はツッコミが弱かったと思う。

また、私は大泉洋が好きだが、だからこそ彼はこの映画の主役にすべきではなかったように思う。
コメディ映画の主役として彼は適任、というか安牌な気はする。しかし福田組では彼の良さは引き出されていないように感じた。結局大泉洋は素が一番面白いことを知っているので福田作品独特のアドリブっぽい演技(実際アドリブのところも多いだろうが)が余計に嘘くさく、大泉洋ならしない言葉選びに「脚本」を感じさせてしまったからだ。恐らくかなり自由に演じさせたであろう初めてムロツヨシと大泉洋が出会うシーンはこの映画で一番笑った。地で笑わせていくスタイルがムロと大泉には合っているのだとよくわかったシーンだった。
あえてコメディイメージのない人気俳優を主役にしてみても良かったのでは…?と少し思った。それは賭けなのは承知の上だが。

福田雄一作品はコメディでありながら何気なく観るのがちょっときつい点がある。「今からくだらない映画を観るぞ」というある意味心構えが必要になる。今回はちょっと最初20分くらい入り込めなかった。

あとメタが多いのは嫌でした。
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