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静かな雨のmakoのレビュー・感想・評価

静かな雨(2020年製作の映画)
3.9
原作未読。
中川龍太郎監督作品初鑑賞。

大学の研究室で働く、足を引き摺る行助(ゆきすけ・仲野太賀)は、たい焼き屋を営むこよみ(衛藤美彩)と出会う。だがほどなく、こよみは事故に遭い、新しい記憶を短時間しか留めておけなくなってしまう。

こよみが焼く、たい焼きがとても美味しそう♪
女性からおでこにキスって男性はドキッとするんだろうな。
事故に遭い、記憶障害を負ったこよみを心配し一緒に住むことにした行助。
こうして二人の日々が始まるが、1日経つと昨日のことを忘れてしまうこよみに段々と苛立ち始める。

行助の気持ちはよく分かる。楽しい思いも明日になればこよみは覚えていないのは、行助にとって辛い。
毎朝、事の経緯を話して聞かせるのはしんどくなる。
けれどそれをどうにもできない、こよみもまた辛いわけで。
行助だけが辛いんじゃないけど、自分のことしか見えないときってあるよね。
こよみのある行動でそれに気づいた行助。想いは一方通行じゃなかったと気づいた瞬間、私も泣けた。

劇中の音楽に二人の関係性が表れていた。こよみが飼っていたリスの話が伏線に。

静かで、切ないけれど愛おしいラブストーリー。
画面がスクエアでした。
映像がリアルな感じがしたり、構図が素敵で写真のように見えたりしました。

行助役の仲野太賀さん、優しい好青年を上手く演じていました。
こよみ役の衛藤美彩さんは元乃木坂46の方だったんですね。知りませんでした😅
透明感があり、演技も良い。上手だと思いました。Wikipediaで結婚してることを知り驚きました。
河瀬直美監督が出演してて驚きました。

じんわり沁みる素敵な映画でした。


劇場鑑賞 #12
2020 #25
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