ヴェンダースの「ロードムービー3部作」、3作目。
野郎2人の目的地の無い車旅。
脚本や台詞を11週間の撮影道中のなかで生み出した即興的手法でも知られる作品。
ゆったりしたモノクロの3時間は長いけど、観賞後はいい映画だったなと思えます。
車を水没させてしまたったローベルトは、町を転々としながら映画館の映像技師をするブルーノのトレーラーにあてもなく同乗する...というロードムービー。
影絵劇で子供を楽しませるシーン、変なサングラスでサイドカー付きバイクを走らせるシーン、依頼された上映師の仕事をバックれるシーンなどには心が躍った。いい年した大人が子供っぽくも心を通わす様子が好き。
そして2人の別れ方も不器用でありながら潔く、とても気持ちのいいもので大好きです。
電車の線路と車道のように、並走し、交差し、また離れていく...
さすらう男たちの別れ際としては完璧です。
「変化は必然だよ また会おう」
