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おしえて!ドクター・ルースのTBearのレビュー・感想・評価

3.9
2019年26本目。試写会にて。

90歳になってもなお元気に活動を続ける現役セックス・セラピスト“ドクター・ルース”の半生を描いたドキュメンタリー。

ドイツ系ユダヤ人として生まれたドクター・ルースがいかにして、アメリカで最も有名なセックス・セラピストになったのか。そして90歳になった今でも忙しく元気に活動出来るのか。ドクター・ルースという素敵な女性の半生を知ると、とてもポジティブな気持ちになれるし、元気を分けてもらえた気がする。

いくつもの悲劇を経験した彼女は、とにかく底抜けに明るくて、活発。90歳になってもその好奇心は劣えることを知らず、常に新たな出会いを求めてスケジュールを詰め込み、様々な人に寄り添って来た。90歳まで生きられるか分からないけど、自分が彼女と同じ歳になった時、果たしてあんなに明るく活動的でいられるだろうか。あんなお年寄りになりたい。

戦争、恋愛、好奇心。数多くの経験が、今の彼女を作り上げている。戦争を息抜き、色んな男性と恋をした彼女は本当にパワフル。

同性愛がまだまだ認められていなかった時代にも彼女は、偏見を持たず様々な愛の形に理解を持っていた。好きになる相手の性別は関係ない。そんな彼女は昔からLGBTの人々に勇気を与えた。

批判にも負けず、赤裸々に性についての相談に答えていたドクター・ルース。本当に強い女性、人間だと思いました。日本には彼女のように、性について赤裸々に答える大人はそんなにいないと思うし、同時に日本では性についてちゃんと向き合って教えたり理解する機会が少ないなとも思った。

とてもパワーをもらえる1作でした。
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