Ryu

糸のRyuのレビュー・感想・評価

(2020年製作の映画)
3.7
中島みゆきの名曲「糸」を原案とした平成という時代を駆け抜けた2人の男女の物語。

なるほど、歌を基にしたらこうなんるんだな。
“糸”ということで色んな人たちとの出会いと別れを描いているのですが、2時間ちょいでこれは詰め込みすぎなんじゃないかと思いました。13歳から31歳までを描いてるので展開も結構スピード早いし、ご都合主義嫌いじゃないんだけど、ちょっと強すぎかと思いました。逆に考えればテンポもよくてダレることもないので観やすい感じはしますが。
どちらのパートでも色んなことが起きるんですが、個人的には菅田将暉パートの方が好きかなぁ。小学生からの友人や伴侶となる人など人生においての本当の関係を築けるような人たちが多くてこちらのパートはグッとくるものも感じましたね。
小松菜奈パートは若者らしいと言うか、その時だけの関係性の人が多かったように思えました。20代の激動っぷりや儚さみたいなものを感じられるので、こっちのパートも違う意味でイイんですよね。
原案が歌なのでしょうがないんでしょうけど、セリフや言い回しもちょっと詩的すぎて、ちょっと人間らしさはあんま感じにくかったかなぁ。それと中島みゆきの楽曲に頼りすぎ(笑)。
平成という時代を大きなテーマにしてますけど、平成を強調する意味はあったのか?確かに9.11、リーマンショック、東日本大震災など色んなことが起きますが、これらがなくてもストーリー上は何ら問題ないように思えちゃいました。
素敵なお話なのは間違いないんですが、全体的にちょっとキレイにしすぎな印象を受けました。主演の2人が結婚までしちゃうなんて、めっちゃ素敵だけどマジで出来すぎですネ(笑)。
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